【ZEROの中から】#006 円安と原価とコストと
ZEROに来てくれるお客さんと話しても、誰ひとりとして「円安で嬉しい」というのを聞きませんが、本当に“アベノミクス”とやらは僕たちの将来に良いことを残してくれるのでしょうか?…なんてことはさておき(選挙に行きましょう)、今回はZEROで扱っている輸入盤の値段について書いておきたいと思います。円安ですし。
ZEROで最も多く仕入れているのがイギリスで製造されるレコードということで、英ポンド/日本円を基準に書きます。
ご存じの通り、ここ1年くらいで急激に円安方向になっています。どれくらい変わっているかというと、1ポンドで最大35円位の差が出ています。例えば、イギリスのショップで8ポンドで売っているレコードがあるとすると、8×35=280円の差。約29%値段が違うわけですね。
1年前のZEROで1190円で売っていたレコード。これが売り切れて、いま再入荷しようとすると、同じ計算式を乗せると1540円となります。もちろん、そんな風に上乗せはしていませんが。。。。
為替レートとは別に、ZEROが仕入れている主要ディストリビューターのヴァイナル卸値の上昇があります。ここ1〜2年で緩やかに上昇していて、いちばん安かった頃よりメイン価格帯で27〜35%くらい値上がりしています。材料費の高騰もあるし、1タイトルあたりの製造枚数が少なくなっている(最近は初回300枚くらいのプレスが多いようです)ので、1枚あたりのコストが上がってしまうわけですね(この辺のことは『ダブステップ・ディスクガイド』のコラムにも書いたので、是非読んでみてください)。
更に、輸入するにあたっての貨物運賃に加算されるようになった、恐ろしき燃油サーチャージ。これが8〜10%ほどかかるようになりました。本当は、運賃etcにも色んな仕組みがあるのですが、それはややこしいのでここでは省きます。
いったいぜんたい何%上がってんのよ?!!
…で、今はどうなの?という話——。
現在の為替レートと同じ水準を直近で探してみると、2010年1月頃になります。この頃はヴァイナル卸値も値上がりしておらず、燃油サーチャージも(ZEROの取引運送会社では)ありませんでした。
この時期のZEROでのイギリス盤12インチの価格帯が1190円なんですね。で、円安&卸値UP&サーチャージが加わった現在の価格帯は1380円。約16%の値上げです。
はっきり言って頑張ってます。利益削っています。もちろん、ZEROだけでなく、他の輸入レコード屋さんみんな頑張ってます。
そして、この苦しい状況は店だけでなく、お客さんも一緒です。景気だって一向に良くならない。でも良いレコードは以前にも増して沢山リリースされている。本当に悩ましいですよね。
そんな状況の中、変わらずレコードを買い続けてくださっている皆さんに本当に感謝しています。価格は上がってしまいますが(僕も家族と生活していかなければなりません)、そのぶんを違う形で皆さんにお返しできるように、日々、いろいろと模索しています。以前E-JIMAの個人ブログに書いたコレもそんなひとつですし、送料や手数料の見直しもそのひとつです。
なによりZEROがいちばんやってはいけないことは、頂くべき利益を大幅に削って体力消耗した挙げ句、店を維持できなくなることだと「今は」思っています(数年後には変わるかもしれません)。
なんだか愚痴っぽく読めてしまうかもしれませんが、これが正直な現状です。
この中で、最大限のサービスと「ZEROで買って良かった」という経験を皆さんにご提供できたら、と思っています。
今後ともDISC SHOP ZEROをよろしくお願いします。
ご存じの通り、ここ1年くらいで急激に円安方向になっています。どれくらい変わっているかというと、1ポンドで最大35円位の差が出ています。例えば、イギリスのショップで8ポンドで売っているレコードがあるとすると、8×35=280円の差。約29%値段が違うわけですね。
1年前のZEROで1190円で売っていたレコード。これが売り切れて、いま再入荷しようとすると、同じ計算式を乗せると1540円となります。もちろん、そんな風に上乗せはしていませんが。。。。
為替レートとは別に、ZEROが仕入れている主要ディストリビューターのヴァイナル卸値の上昇があります。ここ1〜2年で緩やかに上昇していて、いちばん安かった頃よりメイン価格帯で27〜35%くらい値上がりしています。材料費の高騰もあるし、1タイトルあたりの製造枚数が少なくなっている(最近は初回300枚くらいのプレスが多いようです)ので、1枚あたりのコストが上がってしまうわけですね(この辺のことは『ダブステップ・ディスクガイド』のコラムにも書いたので、是非読んでみてください)。
更に、輸入するにあたっての貨物運賃に加算されるようになった、恐ろしき燃油サーチャージ。これが8〜10%ほどかかるようになりました。本当は、運賃etcにも色んな仕組みがあるのですが、それはややこしいのでここでは省きます。
いったいぜんたい何%上がってんのよ?!!
…で、今はどうなの?という話——。
現在の為替レートと同じ水準を直近で探してみると、2010年1月頃になります。この頃はヴァイナル卸値も値上がりしておらず、燃油サーチャージも(ZEROの取引運送会社では)ありませんでした。
この時期のZEROでのイギリス盤12インチの価格帯が1190円なんですね。で、円安&卸値UP&サーチャージが加わった現在の価格帯は1380円。約16%の値上げです。
はっきり言って頑張ってます。利益削っています。もちろん、ZEROだけでなく、他の輸入レコード屋さんみんな頑張ってます。
そして、この苦しい状況は店だけでなく、お客さんも一緒です。景気だって一向に良くならない。でも良いレコードは以前にも増して沢山リリースされている。本当に悩ましいですよね。
そんな状況の中、変わらずレコードを買い続けてくださっている皆さんに本当に感謝しています。価格は上がってしまいますが(僕も家族と生活していかなければなりません)、そのぶんを違う形で皆さんにお返しできるように、日々、いろいろと模索しています。以前E-JIMAの個人ブログに書いたコレもそんなひとつですし、送料や手数料の見直しもそのひとつです。
なによりZEROがいちばんやってはいけないことは、頂くべき利益を大幅に削って体力消耗した挙げ句、店を維持できなくなることだと「今は」思っています(数年後には変わるかもしれません)。
なんだか愚痴っぽく読めてしまうかもしれませんが、これが正直な現状です。
この中で、最大限のサービスと「ZEROで買って良かった」という経験を皆さんにご提供できたら、と思っています。
今後ともDISC SHOP ZEROをよろしくお願いします。
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